就職を控えている方が就職先選びで失敗しないために、これだけは絶対に押さえておいてほしいということがあります。
この記事を読んでる人の中には、就職先選びどころか全く内定が取れないという人もいるでしょう。
そういう方にとっても活路が見出せる話をこれからしてみます。
就職先選びで失敗する理由
まずは、以下の質問に答えてみてください。
就職活動をしている大学生の方は、これから40年間働く職場を選ぶのです。
40年後その会社はありますか?あなたはそこで働き続けることができますか?
もちろん、初めから将来転職することを想定して就職する人もいるでしょう。
そういう人に聞きます。
- では何年後に、どこに転職するつもりですか?
- それまでにどんなスキルを身につけようと考えてますか?
就職前にこれらの質問に答えられるだけのビジョンを持っている方は少ないでしょう。
でも安心してください。ほとんどの大学生はそうです。
そして、ほとんどの方は後になって「ああしておけばよかった」と気付くのです。
就職先の選択を間違える確率
私は職業柄、数多くの求職者の方と接して来ました。
いずれ詳しくお話しますが、仕事内容を掻い摘んで言うと、半分は新卒者の就職支援で、もう半分は再就職支援です。
既に社会人として働いている人から寄せられる相談の多くは、就職先の選択を間違ったから仕事を辞めたいという悩みです。でも仕事を辞めると食べていけない。次の仕事を探さなければならない。そこで次の職探しとなるわけです。
どうしてもやりたい仕事があるから辞めるという方は少数派です。
ほとんどの方が、まず初めに「仕事を辞めたい」ありきです。
私の経験上、就職先選びに成功する方は全体の約3割です。
残りの方は5年以内に「失敗した」と感じ、その多くは10年以内に会社を辞め、別の企業や別の職種へと仕事変えしているのが実情です。
実際、わが国では年間300万人近くも転職をしているのです(総務省調べ)。
しかも原因の大半が、結局のところ就職先の選択ミスです。
もったいないとは思いませんか?
仕事を変える理由は大きく分けて2つ
前述のように仕事を辞めて職を変える理由の大半は、やはり就職先の選択ミスです。決して安易に選んだわけでなくても、結果的に間違った選択をしてしまったのです。
ただ就職先を間違えたといっても、原因が会社側にある場合と自分側にある場合の2通りあるので、その2つを分けて考えます。
長く働けない理由の一つが「会社の業績悪化」
これは外的な理由なので仕方ないという人がいます。
本当にそうでしょうか?
確かに、不運としか言いようのない場合もあります。
しかし不可避ではありません。避ける術はあります(あとで説明します)。
この場合、会社の業績が悪化したら別の会社に移るという柔軟な思考をする人は問題ないでしょう。
しかし、ずっと一つの会社に勤めるつもりであれば、業績悪化リスクの高い仕事に就いてはいけません。
もう一つの理由が「仕事や待遇に対する不満」
業績悪化やリストラ以外の理由で離職する方のほうが多めです(特に若年者)。
結局のところ、大部分の人が「仕事や待遇が不満」で辞めていきます。もちろん就職先がブラック企業だった(入ってみるまで分からないことが多い)という場合もあるでしょう。
単に仕事が自分のスキルセットとミスマッチだったという場合もあるでしょう。
しかし大抵の人は待遇が良ければ仕事を辞めません。
もちろん、より面白い仕事を求めて仕事を変える人もいますが、日本人の大半はもっと保守的です。
ワークライフバランスが重要
先ほど待遇が良ければ仕事を辞めないと申し上げましたが、待遇とは給与や報酬のみを指すわけではありません。
給与の高い一流企業に勤めている人が、給与の安い職場に喜んで転職していくのを何度も見てきています。
仕事に見合った賃金さえ得られれば、人はそれほど待遇面では不満を抱かないものです。
結局のところ、仕事内容と待遇とのバランスが取れてないのが原因です。
ホドホドに働きたい人に会社はバリバリを求めてくる。
バリバリ働きたいのにホドホドの仕事しか与えられない。
どちらの場合もあるでしょうが、求めるものが与えられていないという点では同じです。
チェスター・バーナードという偉い学者さんが昔こんなことを言いました。
誘引(組織から与えられるもの)が貢献(組織に対して与えるもの)を上回るか釣合っていれば、メンバーは組織への参加を継続する。誘引が貢献を下回ればメンバーは組織から離脱する。
離職する理由には、ありとあらゆるものがあります。
10人いれば10人が異なる理由で仕事を辞めています。
しかし、共通するのは皆さん「不満」を抱いて辞めるということです。
不満を抱くのは、仕事という公的なものと私的なものとのバランスが取れていないからです。
結局のところ(本来の意味とやや異なった意味合いで使用しますが)ワークライフバランスが崩れたことが離職の原因です。
仕事で自己実現を目指す人もいれば、そうでない人もいます。
結局、本人にとってその仕事が魅力的か否かが重要なのです。
就職に失敗しないためには
だんだんと難しい話になってきましたので、そろそろ本題に戻ります。
就職に失敗しないためには、最大公約数的な仕事を選ぶことです。
これはホドホドを目指す人だけでなく、バリバリを目指す人にも言えることです。
尖った仕事を選ぶと、尖り続けるか辞めるかしかなくなります。
(一生尖り続けたいという人はそもそもこの記事をここまで読んでないでしょう)
それなら、初めから尖らなくてよい仕事を選ぶか、尖らなくてよい仕事に早めに変えるのが得策です。
そして、できれば業績悪化という外部的なリスクも避けたいところです。
でも、そんな都合の良い就職先があるのでしょうか?
あります。それは「公務員」です。
散々引っ張っといてこれか!
と言われそうですが、よく考えてみてください。
今の日本で、将来的に業績不振で倒産やリストラといったリスクがなく、基本終身雇用年功序列でボーナスもほぼ満額。役所を選びさえすれば、報酬に見合った仕事量と仕事内容。利益追求ではなく社会貢献という大義名分も与えられる。
こんな仕事が他にあるでしょうか?
民間企業に入るより本当に難しいのか?
就職先や転職先として公務員を勧めると、大抵帰ってくる応えが「でも試験が難しいんでしょ!」
確かに民間企業と違ってハードな筆記試験が課されます。
しかし、面接試験は民間企業よりはるかに楽です。
たとえば、民間企業を50社落ちた70社落ちたという人が公務員は1発で受かったりします。
筆記試験が難しいといっても、そもそも公務員試験がいくつあるかご存知ですか?
実は私も厳密に数えたことはありませんが、数千種類はあります。もしかしたら1万種類を超えてるかもしれません。
地方自治体が広域自治体と基礎自治体を合わせて1000以上。
それぞれの自治体がレベル別に数種類から10種類以上の試験を実施しています。
それに加えて国家公務員試験が数十種類あります。
年に1回しかない資格試験などと比べると、計り知れない選択肢の多さ
しかも、公務員には新卒カードが必要ないのです。
民間のように1発勝負でなく、年齢制限の範囲内で何回でもチャレンジできます。
この大きなメリットが、意外なことに世間ではあまり知られていません。
就職先としての公務員
もちろん公務員の中には難易度が高い職種も存在します。
しかし、全ての公務員試験が難しいわけではありません。
このサイトの「公務員」という札のついた記事でお勧めの公務員を紹介しています。
就職先の候補に是非公務員を加えてみてください。
長くなりましたので、今回はこの辺にしておきます。
お疲れ様でした。