採用予定数はアテになる?公務員の採用事情ウラオモテ

本記事は2014年10月8日の記事の再掲です。内容が古い可能性がありますのでご注意ください。
今年の大卒レベル公務員試験の結果が(一部を除いて)概ね出揃い、日々シコシコと試験情報を更新しているところです。

昨年は地方公務員の採用減に泣かされましたが、今年は国家も地方も採用数が増加し、受験生にとってはホクホクの1年だったのではないでしょうか。これもアベノミクスの恩恵?なのでしょうが、振幅が激しくスピードも速まってきてるので気をつけねばなりません。



アベノミクスの功罪

というのも先日、不動産バブルの再来に沸く不動産業界の連中と話をしていて、この異常な状態に暗雲が立ち込め始めているのを実感したからです。オリンピック特需と消費税増税前の駆け込み需要を見越し、デベロッパーやパワービルダーが土地を買い漁った結果の地価高騰。この人口減の時代に三大都市圏では住宅地の地価まで上昇するという始末。加えて金融機関もユルユルの融資姿勢。

アベノミクスは長期的には失敗に終わる?

しかしその裏側ではヒタヒタと暴落の影が忍び寄っているのです。現時点で大手パワービルダーが抱える在庫は数千戸に及びます。増税がもう1発あるとして、それがラストチャンス。そこで捌けなければ金融機関への金利支払が圧し掛かり、投売りが始まるのも時間の問題。新築住宅促進に寄った政策が、連鎖的に多方面に影響を及ぼすことは目に見えています。一方で政府は空き家対策にも力を入れ始めたが、いずれにせよ供給過剰を危惧する声が多いのが現状。

「予定」は「未定」であり「決定」でも「確定」でもない

最悪の事態を回避するよう何らかの手を打つとは思うが、応急処置ではどうにもならない処まで中期的には逝ってしまう可能性も否定できません。8月に施行された『改正都市再生特別措置法』も、ドイツに遅れること30数年。東京オリンピックの翌年、昭和40年の状態がずっと続くことにならないよう祈るばかりです。全ての原因は需要予測、つまり売れる「予定」の誤りから来ているのは言うまでもありません。

公務員の採用「予定」数

公務員試験では、ほとんどの試験で採用予定数というのを発表します。
しかし、これはあくまで「予定」であり、「実際の採用数」とは異なります。
合格者数とも異なり、辞退者を見越して多めに合格者を出す試験が大半です。

たとえば財務専門官試験、採用予定数140名のところ合格者数488名
財務専門官試験情報
地方でも、埼玉県上級(一般行政)採用予定数189名のところ最終合格者数274名です。

これが普通です。

まぁ、多めに取ってくれる分には構わないのですが、逆のケースもあることには注意が必要です。

採用予定数に達しない合格者数

たとえば、宮城県「建築」区分、採用予定人員5人程度のところ、最終合格者数3人
5人程度というからには、「せめて4人は合格させてくれよ」と言いたくなりますが、これなんかまだマシなほうです。

平成25年度北九州市「心理」区分、採用予定数1名のところ、合格者数0名
0って何よ!0って! 14人も受験していながら適任者が1人もいなかったってこと?
ちなみに北九州市は技術職区分などで今年も0名を連発しています。

他にも、年度途中で予算がつかなくなって採用人数を減らすことがよくあります。
経済情勢の急激な変化は公務員の採用数にも影響を及ぼすため、多めに採用してくれているうちに合格しといたほうが無難です。

まとめ

それでは《今週の格言》

もうはまだなり、まだはもうなり