公務員から公務員への転職は果たして可能なのかを検証する

公務員から公務員への転職

社会人経験者採用試験シリーズの第1弾です。

国家も地方も社会人経験者試験は秋に実施されることが多いので、2016年合格を目指してスタートを切るにはちょうど良い時期ですね。

ということで、今回から何回かにわたって社会人経験者の公務員受験の話をしたいと思います。秋の試験を目指ししている方の参考になれば幸いです。



公務員から公務員への転職

社会人経験者採用シリーズ初回のお題は『公務員から公務員への転職』。
果たして「そんなことが可能」なのか、また「その意味は?」について書いてみたいと思います。

もちろん、せっかく苦労してなった公務員を辞めるなんてもったいないとお感じの方も多いでしょう。だからこそ民間企業ではなく、もう一度公務員として再就職したいと願う方が多いのです。

公務員から公務員へ転職する人は、実際どれぐらいいるのか?

結論から先に申し上げると、公務員から公務員へ転職する人は、実は毎年沢山います。国や自治体が実施している社会人経験者採用試験の受験者のうち、結構なパーセンテージを占めると言っても過言ではありません(具体的なデータを示せなくて申し訳ありません)。

では、成功率は如何ほどか?

私が見てきた限り、実際かなりの成功率です。

いくつか【実例】を示してみましょう。

公務員から公務員への転職例

  1. 結婚を機に、夫と同居するため市役所を退職。新居に近い都内の自治体へ転職
  2. 国家公務員になったが、転勤を機に地元の市役所へ転職
  3. 中央官庁職員が年老いた親の待つ地元自治体へUターンのため転職
  4. 国家公務員になり無事地元に配属されたが、将来的な転勤を危惧し地元の自治体へ転職
  5. 地元の県で卒業年度に(技術)採用がなく、一旦隣の県に入りタイミングを見て地元へ転職
  6. 警察官になったが、もっと住民密着の仕事がしたくなり区役所へ転職
  7. 公務員採用数が激減した10数年前に不本意な就職をし、当時本命だった政令市へ転職
  8. 政令市で不本意な部署に配属され、一念発起しキャリアで国家へ転職
  9. 市役所→政令市→●●●と出世魚のように転職

もう、キリがないのでやめましょう。
上記は全て成功された方々の事例です。

今の職場を離れたい理由は様々ですが、公務員にも、なってみて初めて判る不自由な点は存在するものです。ただし、待遇その他の面で公務員が恵まれているのは確かなので、転職先(再就職先)にも公務員を選ぶ人が多いという印象です。

総括

上で見てきたように、とにかく、公務員から公務員へ転職する人はかなりの数に上るということです。2回3回と転職する人もいます。私が担当した人で最多は4つめの公務員という人がいました。確かに、過去に受験経験があるので筆記試験を通過し易い上に、採用する側も、役所の仕事の進め方を知っている人は採用しやすく、面接のほうも通り易いようです。

このように、成功率の極めて高い「公務員から公務員への転職」ですが、失敗例もあります。たとえば、某官庁が不祥事を起こし職員が大量に逃げ出した際、どこの自治体もその人達の採用を躊躇してました。明らかに後ろ向きな転職はダメだということです。たとえ本音は私的な理由だとしても、もっともらしい理由を1つぐらいは用意して面接に臨みましょう。それが、先方に対する最低限のマナーです。